「今回は難問ですよ。」
「ほほう。じゃあ早速見せてもらおうかっ!」
白馬の言葉に、挑むように返す。差し出された紙には、いくつもの数字が羅列されていた。
「…え。これだけ?」
「これだけです。」
にっこりと笑って返される。…今までは、何らかの文章がついていたのに。
「この数字だけから…何かを導き出せと?」
「ええ。」
やはりにっこり笑って返される。
…今まで、何だかんだでクリアしてきていたのに。さすがに…今回は。
「白馬っ!」
「なんでしょう?」
「私さあ…探偵でもなんでもないしがない高校生なんだよう…」
悔しいが、全く攻略できないよりは攻略本片手でも攻略できたほうがいい。

「ヒントちょうだいよ」

睨めつけるように言うと、白馬が吹き出した。
「…そんなに怖い顔をしないで下さい。」
あなたにそんな顔をさせたいわけじゃないんですから。
「それに、そんなに簡単に答えを導きだされても困りますから」
「……?どういうこと?」
「秘密です。最も、いつまでも導き出されなくてもそれはそれで困るんですけどね」
笑って言われて、それ以上問い詰めることはできなくて。
(その暗号は。)
その、暗号は。

僕から、貴女への…………

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