「私の骨は海にまいて欲しい」

「魚が喜びますね。カルシウムが摂取できて」

「…後任は…」

「中央辺りから誰かいらっしゃるんじゃないでしょうか」

「仮に私がいなくなっても」

「仮説ほど無意味なものはありませんね」

「私はきみの中にいるよ」

「…何にかぶれたんだか知りませんが、気色悪いこと言ってる暇があったら手を動かしてください」

「きしょ…!?」

「はいはい、次はこれですよ」

「うがああああああっ!!!」

つまり。

“こんなに山ほどの書類を処理してたら、身が持たない。マジ死ぬ”

とロイは愚痴っていたのだ。

そのことごとくを切り返され、もはや返す言葉はない。

(うー…でも…)

「気色悪いって、上司に言うセリフか…?」

「はい、次はこちらにハンコを」

「…ラジャー」

考える間すら与えてもらえないのか…。







私はきみの中にいるよ。



…その部分だけ、妙に脳内に響く。

今でも十分、自分の中に彼がいることが分かっていたから。

…それを悟らせないようにしているなんて、あなたは気付いていないでしょう?






2004.5.23


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