カミサマ。
「ねーねー、二人は神様っていると思う?」
ピーターの問掛けに、シリウスとジェームズがきょとんとして振り返った。
「…神様?」
シリウスが不思議そうに尋ねると、ピーターがなにやら重そうな本を持ち上げてページを開いた。
「うん。ここよりもっと東の国では、ひとつの国なのにすごくいっぱい宗教があったり、国全体がひとつの神様を信じてたり、色々あるんだ。二人はどうなのかなー、と思って」
「聞くだけ無駄だと思うなあ」
ピーターの後ろからひょっこり顔を出したリーマスが、苦笑しながらそう言った。
「え?どうして?」
不思議そうに聞くピーターに、リーマスは二人の方を目線で示した。
「…神様、ねぇ。考えたこともなかったな」
「へぇ、シリウスも?奇遇だな、僕もだ」
そう言い、にやりと笑って同時に言う。
「「だって、自分が神様だからな。」」
「…ほら、ね?」
あっはっはっと笑いだした二人を呆気に取られてみていたピーターに、リーマスが苦笑しながら言った。
「ああいう人たちなんだよ」
「…うん、そうだね…」
やがてピーターも吹き出し、笑いは反響していつまでも響き渡っていた。
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犬であるからには
「今日はこの公園でおやつにしようよ」
ホグズミートの中にある、小洒落た公園を指してリーマスが言った。
「いや…待て、リーマス!」
だが、いざ踏み込もうとしたとき、急にジェームズが声を上げた。
「? なんだよ」
「どうかしたの?」
不思議がるシリウスやピーターに、ジェームズは入り口にある看板をばんっ!と叩き示した。
「これを見ろ!」
犬の放し飼い 禁止
「…おい…まさか…」
シリウスが言いかけたとき。
『……ああ。』
リーマスとピーターの、納得した声が聞こえた。
「シリウスは来るなよ」
「いやー、悪いねーシリウス」
「じゃ、またあとで」
「ちょっと待てーーー!!」
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四角くてもまぁイケる
旅に出ようか
まず右へ行くか 左へ行くか
さぁそれが問題だ
大丈夫
どっちに行ったって、戻ってこられるさ
何故?決まりきってるさ。
だって地球は、丸いだろ?
「…最もらしい理屈だとは思う。だがそれは暗に、地球を一周するまで帰ってくるなと言ってるんだろう?」
「あぁやだやだ、これだから度量の狭い人間は。なぁリーマス?」
「全くその通りだ。なぁピーター?」
「おいピーター、そこで頷いたら今日の夕日は拝めないと思え」
「明日の朝日じゃないの!?」
「さぁ行けシリウス!世界が君を待ってるぞ!」
「テメーで行けジェームズゥー!!!」
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